読了:栞と嘘の季節

maccha Advent Calender 17日目の記事である。

adventar.org

 

米澤穂信著、『栞と嘘の季節』を読了した。

 

僕は、米澤さんの新作本を見かける度に購入している。『本と鍵の季節』の続編で、なかなかに良い設定になっていたこの前作の続編がまさかでるとは。前作の終わり方からして、この一本だけにするのかな?と憶測していたが、店頭で続編を見つけてこれは!と思い、すぐ購入してしまった。

 

読書感想文は趣味じゃないが、一応ブログに載せるのだからネタバレを考慮した感想の一つや二つ載せるべきである。

 

毒といえば、何色だろうか。僕はポケモンで育った輩なので、紫色が毒のイメージである。何故その色が毒かと言われると理由がそれ以上出てこない。

調べてみると、

  • 喪服などに紫があしらわれる印象があるため
  • 位の高い人が身に付けるため->毒殺

といった理由が主らしい*1。紫が冠位十二階の最上位に位置した頃から巡り巡ってゲームのグラフィックに生かされるようになるのだから感慨深い。

つまり、社会的地位と毒というものは切っても切り離せない関係にある。

 

子供のころ、道路脇に落ちていた枝は剣に見えた。それは子供ながら武器が欲しいと考えた深層心理がそれを具体化したともとれる。枝を学校の中まで持っていくことは無いが、ゴム鉄砲を懸命に作った時期もあっただろう。現代において工作技術のハードルがどんどん低くなりスマホサイズで3Dプリンターが持ち運べるようになればどうなるだろうか。

スマホというものは、現代人を大きく変えた。言論空間が昔よりも幼稚に見えるのは、やはりそこにアクセスするハードルが低くなったからだろう。今作の終わり方は一見不完全燃焼のように見えるが、炎上した投稿を消した後の行動としてみれば案外こんなものかもしれない。

 

こんな感想でどうだろうか。皆さんも是非